Translated by momo

* Wonder Boys On The Wire *
Intervew March 2000


「ワンダー・ボーイズ」、現在公開中のこの作品は、マイケル・ダグラス演じる、やることなすこと全てがうまくいかない作家でもある大学教授と、 トビー・マグワイア演じる、才能はあるのに騒動を起こしがちな学生、という二人の父子のような関係を軸に中年の危機を描いた、 ちょっとおかしなコメディだ。
彼らはスクリーンの中で抜群の相性を見せているのだが、私達は二人に、電話で語ってもらうことにした。



MD (MICHAEL DOUGLAS) : トビー君!



TM (TOBEY MAGUIRE) : やあ、マイケル。今、パラマウントにいるよ。



MD: へえ、そうなんだ?



TM: 今まさに、『ワンダー・ボーイズ』を見てたんだよ。



MD: そう?自分の仕事に満足したかい?



TM: うん、いいと思うよ。



MD: こっちは、君が映画に出てるよ。『サイダーハウス(ルール)』は素晴らしいね。



TM: ああ、ありがとう、マイケル。



MD: とても懐の深い映画だね。ちっとも難解なところなんかないし。




TM: そうなんだ、本当にそうなんだよ。とても心暖まる、充実した、いい作品なんだ。




MD: ところで、この事(『ワンダー・ボーイズ』)は君の考え方を変えたりしたのか な?




TM: それは答えるのが難しいね、ほら、映画で演じていた時には、ちゃんと作品の事をわかってなかったと思うし。 でも、わくわくした気分になってるよ。 自分に何が求められているのか学んだし、あなたが演じる人物の軌跡を見ているのは、僕には興味深いものだったんだ。 いつもだったら、何かをじっと見てるなんて、難しいことなんだけどね。









MD: たくさんの人たちが、君と僕との友情を感じとってるよ。それに、ロバート(ダウニ−・ジュニア、大学教授の担当編集者役)はよかったね。





TM: ああ、彼はすごいよね。おそらく、見た映画で彼が一番おもしろかったって言えるよ、確かに、この2、3年の中でね。





MD: ほんとかい?



TM: :全くのところね。



MD: きっぱり言うもんだね。



TM: (笑い)



MD: いや、君が最高におかしいさ。 僕は思ったんだけど、この映画全体の中でも、君がマリリン・モンローのジャケットを盗むところは、すごく人の心を動かしたんじゃないかな。 君がどんなに寂しいか、どんなに人を遠ざけているのか、っていうことが、この始まりの部分に表わされているんだ。 それで、僕の演じるこの教師が、君を助けるんだけど、またその才能ゆえに君に嫉妬を感じてる、っていうところが好きだよ。 それから、僕がとても君を誇らしく思って、おじぎするよう促すところとかね。(作家協会の大会のシーン)













TM: 僕は、ハンナ(ケイティ・ホームズ)があなたの本を批評して、あなたが彼女を閉め出すようにするけど、同時に彼女が言ったことを受け入れる、っていうシーンが好きだよ。






MD: 他の素晴らしいシーンは、君が犬を撃つところだね。(笑い)今のところ、しばらくは休養期間なのかい?




TM: そうだね、あれからずっと仕事はしてないんだ。そろそろ、何かしたくなって来てるところだよ。 出かけていって、何か探すだろうね。別に、死ぬほど何かたくさんやることがある、ってわけじゃないけど。 あなたはどうしてたの、マイケル?







MD: 婚約したのさ!(キャサリン・セタ・ジョーンズと)



TM: やったね!



MD: そうそう、今年結婚するつもりなんだ。



TM: いつ?



MD: どうするかいろいろ考えてるところなんだ。愛する人がいるっていうのは素敵な事だよ。




TM: いいなあ。



MD: 愛っていうのは、驚くべきものなんだよね。そうじゃなかったら、 恋愛関係なんてつまらないものになってしまう。−−今の僕には、他にやらなきゃい けないような、興味を引かれるものなんて何も見つけられないな。だから、彼女との 関係ってものに集中したほうがよさそうだ。君も、愛する人といい時間を過ごしてご らんよ。−−アスペンで、ずっとスキーをやってたんだ。 君はどうしてる?のんびりしてるの?遊んでるかい?











TM: ああ。(笑い)のんびりしてる。家具を買うのにほとんどの時間を使ってるよ。




MD: へえ、くつろいでるんだね?



TM: ある場所を借りたばかりでね、自分の家具を買いに行くなんて初めてのことなんだ。これって最高だね。それと、レイカーズはずっと追いかけてるよ。





MD: いつか、一緒に夕食を食べてたら、隣のテーブルにシャキール(オニ−ル)がいたね。レイカーズが負けた前の晩だった。彼は、すごい量を食べてたね。





TM: 彼が?



MD: そうさ。彼、太ったね。



TM: でも、体重を落としたよね?



MD: シーズンの始めの頃だよ。



TM: そうか。今度は、勝ちを取り戻すよね。



MD: どうかな。でも、よくやってるさ。



TM: そうだね。



MD: (レイカーズのコーチの)フィル・ジャクソンは、コービー(ブライアント)に惚れ込んでるね?




TM: うんうん。



MD: 惚れ込んでるよなぁ。そうだ、カーティス(ハンソン、『ワンダー・ボーイズ』の監督)にひとこと言ってやってくれよ。 君が映画のことをどう思ってるのか、知りたがってるだろうからね。






TM: そうだね。すぐに電話するよ。



MD: じゃあ、映画の上映やプレミアの時は、お互い見つけ合って会うことになるね。 いいかい。がんばれよ。




TM: わかったよ、あなたもね。それじゃ。